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カードゲームの最大の特徴は、ルールの流動性にあると思う。いや、対戦ルールは不変なのだが、「これだけのカードプールから上手くデッキを組んで対戦する」というところまでを一つのゲームと捉えれば、ゲームのルールは数ヶ月に一度というハイペースで移り変わることになる。
そういう状況で、いかに理論を組み立てるかが難しい。何を拠り所にすればいいのか分からない。どんなカードにも通用するような理論が存在すればいいが、そういう理論は往々にしてうまくいかない。
このような不確定性は、カードプールの変化によるものだけではない。同じデッキでも相手によって(期待値としての)結果が違うし、地域メタや流行などによって相手のデッキの傾向も変わる。
このような二重の不確定性が理論構築に影を落としているのだが、ここまでのカードと実際的な状況を俯瞰して、支柱となりうるものは確かに存在する。
対戦における、序盤のマナブーストである。速攻を除外すれば相手の妨害要素はせいぜいハンデス、ランデスくらいだから、かなり精密な確率計算が通用するし、その妨害要素のうちメジャーなカードは数がかなり絞られる。例えばハンデスは《解体人形ジェニー》《ロスト・ソウル》一辺倒だし、ランデスも数えるほどしかない。亜種はいろいろと出ているが、簡単な分類で十分通用すると言っていい。
それでいて適用範囲が広い。マナブーストを積んだデッキは非常に多く出回っているし、それゆえにマナブーストを積まないデッキにとっても有益な情報となる。
しかし、やはりカードプールへの依存性について警戒しておかなければならない部分はある。そこで全体を「エンジン基礎理論」と「エンジン応用理論」に分け、カードプールへの依存性が少ない部分を「エンジン基礎理論」に、カードプールへの依存性が大きい部分を「エンジン応用理論」に入れることする。
さて、「序盤のマナブースト」とは言ったものの、どこまでが序盤なのかという定義を提案しなければならない。ゲームにおける焦点とその位置にも書いたのだが、マナブーストデッキは、一般的に、「これ以上マナを増やす必要がない」というマナ数に到達した瞬間にそのデッキのやりたいことができる可能性が最高値に達する。この「峠」までの道のりを序盤と呼ぶことにしよう。この序盤における展開パターンをひとつ決めて、その確率を求める、というのが当面の目標になる。第二章の前半ではそのための強力なツールを提供することになるのだが、如何せん私は「数学的厳密性」というものが苦手だし、誰にチェックしてもらっているというわけでもないので、誤りや穴を見つけたらどうか教えてほしい。
以上
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