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はしりがき

ガラパゴスへよおこそ。

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トーナメントの確率論(4)

まず前回までの内容を一般化しよう。
p = 全体の人数
a = デッキAの人数
b = デッキBの人数
w = デッキAのデッキBに対する勝率
とすると、勝ち上がったデッキがAである確率(デッキAの勝ち上がり率)は
a(a-1)/(p(p-1)) + 2abw/(p(p-1))
となる。ここまではいいはず。
「優勝確率」に焦点を当てて、この式をいじってみよう。
まずpは定数ではない。1回戦ごとに半分になっていくからだ。そこでp0を「最初の人数」、pk(k>0)を「k回戦での全体の人数」とすると
pk = p0/2k -1
が成り立つ。したがってk回戦でのデッキAの勝ち上がり率は
a(a-1)/(pk(pk-1))2abw/(pk(pk-1))
これに「k+1回戦での全体の人数」をかけたものが「k+1回戦でのデッキAの人数の期待値」となって
{a(a-1)/(pk(pk-1))2abw/(pk(pk-1))} pk+1
となる。これがk+1回戦での「a」に該当する。さらにa+b=pk、pk+1/pk=1/2を考慮して整理すると
{a(a-1) + 2a(pk-a)w } /2(pk-1)
={(1-2w)a2(2wpk-1)a } /2(pk-1)
つまり独立変数p0,w,aに対して「k+1回戦でのデッキAの人数の期待値」は上のように書けるということだ。これをfkとおく。すなわち
fk = fk(p0,w,a) = {(1-2w)a2(2wpk-1)a } /2(pk-1)
とすると、f1(p0,w,a)をf2のaに代入、その結果をf3のaに代入・・・という操作を「p0/2n = 1を満たすn」=「n = log2p0」まで繰り返せば良い。
つまり優勝確率Fは
F(p0,w,a) = fn(p0,w,fn-1(p0,w,fn-2(p0,w,...f2(p0,w,f1(p0,w,a))...)))
ただしfk(p0,w,a) = {(1-2w)a2(2wpk-1)a } /2(pk-1) (1≤k≤n)
pk = p0/2k-1
と書ける。
さて、これで3つの独立変数p0,w,aに対する優勝確率を手に入れたわけだが、これで終わりではない。
数式は真理を提示するだけで、その意味は人間によって与えられる。可視化、つまり「グラフ化」が必要だ。
しかし人間に把握できるのは3次元空間まで、したがって2変数までのグラフしかかくことができない。それに対して独立変数は3つ。
そこでp0を固定してa,wについての2変数関数のグラフをかくことにしよう。そしていくつかのp0について、それぞれグラフをかくことで3変数関数のグラフに代えることとしたい。
16人トーナメント
人数比偏微分値

勝率偏微分値


256人トーナメント

人数比偏微分値

勝率偏微分値


4096人トーナメント

人数比偏微分値

勝率偏微分値


ちっちゃすぎわらた
これで20KBちょいあるはずなんだけど上限が約50KBとかなんなの。改善方法が見つかったら本気出す

16〜4096人トーナメントグラフは右側軸がデッキAの人数比、左側軸が勝率。上に優勝確率をとっている。
端のほうで値がマイナスになったり1を越えたりしてるけどまあ大丈夫でしょう。
人数比偏微分値はF(p0,w,a+0.05)-F(p0,w,a)を0.05で割ったもの。縦軸が人数比(の区間)、横軸が勝率(右端が0.05)。偏微分値が大きいほど「優勝確率に対する人数比の重要度」が高いことになる。16人〜4096人を通して勝率が五分のとき偏微分値が大きくなる傾向が共通しており、人数が増えるほど「勝率が五分」とみなせる区間が狭くなっていく=自然淘汰の影響により最初の人数比が覆される。
勝率偏微分値はF(p0,w+0.05,a)-F(p0,w,a)を0.05で割ったもの。縦軸が勝率比(の区間)、横軸が人数比(左端が0.05)。偏微分値が大きいほど「優勝確率に対する勝率比の重要度」が高いことになる。16人〜4096人でかなり様子が違っている。4096人でのピークは勝率5割前後でほぼ一定。一方16人では人数比が少ないほど勝率の重要性が高まり、人数比が多いほど勝率の重要性が低くなる。人数比3割に対して勝率6割がピーク、人数比7割に対して勝率4割がピーク、ってところ。
あまり目を引くような結論ではないけど、そんなもんです。暇があれば三竦みバージョンもやるかもしんない。それ以前に画像をなんとかしろという話か。

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